ビットコインの最高値が12万3,000ドルに到達：新たな金融革命の始まりとなるか？

2025年7月、ビットコイン（Bitcoin/BTC）とS&P500やNASDAQなどの主要な米国株はともに史上最高値を更新しました。ビットコインは12万3,000ドル前後まで急騰し、暗号資産（仮想通貨）投資家にとって新たな歴史的な節目となりました。この市場急騰の背景にあるものを簡単に説明します。

2025年7月14日、ビットコインが12万3千ドルを突破 - 出典：Bitget

ビットコイン価格の上昇の理由

1. ショートスクイーズと清算

「ショートスクイーズ」は、ビットコインの価格下落に賭けていた多くのトレーダーが急いで買い戻さざるを得なくなり、価格が急騰したときに発生します。7月10日、わずか24時間で20万人以上のトレーダーが清算となり、約10億6,000万ドルの損失が発生しました。一方、ビットコイン価格はわずか数時間のうちに約11万6,000ドルまで急騰しました。

2. 米国における規制面での好材料

ドナルド・トランプ大統領が、暗号資産（仮想通貨）推進派としての立場を表明したことも大きな役割を果たしました。トランプ大統領のホワイトハウスへの復帰は、米国の政治のみならず、世界の金融と仮想通貨の世界に大きな変化をもたらします。

現在、トランプ氏は連邦準備制度理事会に対して、金利の引き下げを積極的に促しています。これにより、経済におけるマネーサプライと流動性が増大しています。金利が低くなると借入コストが安くなる傾向があり、ビットコインなどの仮想通貨を含むさまざまな資産への投資が促進されます。

しかし、金利は本当にビットコインの価格に影響を与えるのでしょうか？興味深いことに、連邦準備制度理事会が2022年3月以降に金利を引き上げ、ビットコインの価格が当初4万ドル前後まで下落したにもかかわらず、ビットコインは新たな高値を更新し続けています。2022年以降、ビットコインは200%以上の増加率で、4万ドルから12万3,000ドルにまで上昇しました。このことは、インフレに対するヘッジ手段としてビットコインの人気が出ていることが示されています。

仮想通貨に優しい税制改正：2025年4月、トランプ大統領は、物議を醸していたDeFiプラットフォームを対象としたIRS規則を廃止しました。この動きにより、規制の不確実性が軽減され、分散型金融におけるイノベーションと参加が促進されます。

アメリカ初の「仮想通貨週間」：米国下院は、 2025年7月14日から18日をアメリカ初の「仮想通貨週間」とすることを発表しました。3つの主要法案により、仮想通貨業界が待ち望んでいた規制の明確化がようやく実現する可能性があります。

●CLARITY法：仮想通貨の規制枠組みを定義することを目指します。

●GENIUS法：イノベーションを支援し、デジタル資産のステータスを明確化します。

● 反CBDC監視州法：中央銀行デジタル通貨と潜在的なプライバシー問題に関する懸念に対処します。

これらの立法上の取り組みは、仮想通貨投資のためのより安全で透明性の高い環境を作り出すための政府の継続的な関与を示しています。

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3. 機関投資家への普及拡大とビットコインETFへの流入

2024年1月、規制当局が現物ビットコインETFを承認して以来、ブラックロック、フィデリティ、Bitwiseなどの大手企業が独自のETFを立ち上げ、その正当性が高まり、機関投資家の資金が流入しています。ブラックロックのまだ新しいIBITだけでも、現在では価値が800億ドル（700,000 BTC）を超えており、2周年を迎える前に1,000億ドルを超える勢いで推移しています。これは、仮想通貨業界における機関投資家の受け入れ速度が加速していることを示しています。（最大の金ETFであるGLDが同じ偉業を達成するには15年以上かかりました）。

さらに、Farsideのデータによると、米国の現物ビットコインETFには2025年7月10日から11日にかけて22億ドルの純流入があり、今回の急騰を後押ししたとのことです。

出典：Farside

企業によるビットコイン購入による急騰：Bitwiseによると、企業が2025年第2四半期に159,107 Bitcoinを購入し、その価値は170億ドルに達し、前四半期から60%増加しました。

企業は2025年第2四半期にビットコインを購入 - 出典：Bitwise

2025年7月7日から12日までだけで、Strategy、MARA Holdings、Metaplanet、LQWD Technologies、Twenty One、Riot Platforms、Thumzup Media、Sequans Communications、KULR、DDC Enterprise、K Wave Mediaなど、世界で35社が合計4,700 BTCの購入を発表し、新記録を樹立しました。

まとめ

ビットコインと米国株式市場の現在の上昇は、テクニカル要因、投資家のセンチメント、有利な政策、現物ビットコインETFの増加、機関投資家への普及などが重なることによって推進されています。規制の枠組みが整備されつつあり、企業の支援が強化されるにつれて、ビットコインは新たな高みに向かって継続的に成長していく可能性があります。今後も注目し続けましょう。（短期的な）変動は予想されますが、（長期的な）トレンドは上向きです。ただし、市場は非常に不安定になる可能性があるため、常に注意し、投資する前には必ず独自の調査を行うことを忘れないでください。

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