XRP価格は急騰するか？Ripple Swell Conference 2025の注目ポイント

Ripple Swell Conferenceは、しばしばXRP価格の行方を左右する重要なイベントとして定着している。2017年から毎年開催され、XRPの背後にあるブロックチェーン企業Rippleが主催。伝統的金融、規制当局、仮想通貨業界の有力者が集い、デジタル決済の未来を形作る動向を議論する。

過去には、メガ提携、規制アップデート、テクノロジーのローンチなど、Swellでの発表がXRP価格を大きく動かしてきた。2025年を前に、市場参加者や投資家は、今回のRipple Swell Conferenceが再びXRPの決定的な価格カタリストになり得るかを注視している。

出典：CoinMarketCap

Ripple Swell Conference 2025の注目ポイント

次回のRipple Swell Conferenceは2025年11月4–5日にニューヨークで開催予定。8回目となる今回は、仮想通貨リーダーシップ、米国の政策決定、機関金融が交差する稀有な場だ。Rippleはホワイトハウスの上級政策顧問Patrick Wittに加え、ナスダック、BNYメロン（BNY）、シティグループ、フィデリティ、Krakenの幹部が登壇すると発表しており、Swell史上でも政策当局者、伝統的金融、デジタル資産イノベーターという最強クラスの顔ぶれが揃う。

主要テーマと注目トピック：

• RLUSDステーブルコインの進捗：Swell 2024では、RippleのRLUSD（米ドル連動型ステーブルコイン）について主要取引所（Bitstamp、Bitso、Uphold、MoonPay、Bullish）との提携が発表された。2025年時点でNYDFSの最終承認は未了のままのため、Swell 2025での続報に期待が高まる。

• 提携と機関連携：国境や資産クラスをまたいだRipple技術の実装に向け、伝統的金融・決済事業者との一歩進んだ議論や新たな協業発表が見込まれる。

• ETFの拡大：XRP現物ETFの動向が機関投資家の主要テーマとなる中、業界パネルではETF連携や資金フローが議題に上がる。

• 技術革新：Ripple PaymentsやXRP Ledgerの強化、クロスボーダー決済やDeFi機能の拡張が焦点となる。

Swell前後のXRP価格動向：2023年・2024年の示唆

過去のXRP価格分析によると、Ripple Swell Conference前後には一貫したパターンが見られる。

• Swell 2023：RippleNetをRipple Paymentsへリブランディングし、アフリカでの新規提携が続いたことで期待が高まった。開催前3週間でXRP価格は31％上昇し、0.6424ドルでピークを付け、その後イベント後の利益確定によって反落した。

• Swell 2024：NYDFS承認待ちのRLUSDに関する大型発表に加え、Bitstamp、Bitso、Uphold、MoonPay、Bullishとの主要提携が強気相場に点火。XRP価格は10月の安値1.3858ドルから2.52ドルまで急伸し、100週指数移動平均（EMA）の上で強気のハンマーを形成した。しかしイベント後に地合いが悪化し、35％の急速な調整に見舞われた。

これらの事例は、Ripple Swell Conferenceが主要な相場カタリストであることを裏付け、イベント起因のストーリーに反応してXRP価格が顕著なボラティリティを示す傾向があることを示している。

XRP現物ETFはついにローンチなるか？

米国上場のXRP現物ETFの行方は機関投資家の最大関心事だ。2025年後半、Canary CapitalがS-1申請書を修正し遅延条項を削除。ナスダックが対応する8-A申請を承認すれば自動的に登録が完了し、米国初のXRP現物ETFが11月中旬にローンチするとの観測が一気に高まった。

もしローンチが成功すれば、Bitcoin現物ETFの初月（30日）に170億ドルの資金流入が集まったのと同様、年金基金、ヘッジファンド、登録アドバイザーの参入が広がるだろう。2024年9月以降、XRP ETPの累計資産は3億6600万ドル超に達しており、上場型XRP投資商品の強い需要が示されている。現物ETFは参加層を拡大し流動性を厚くすることで、XRP価格のさらなる上昇を促すと見込まれる。

Swell前にXRP価格のブレイクアウトへクジラは仕込み中か？

ブロックチェーン分析によると、現価格帯でクジラによるXRPの顕著な買い増しが確認されている。SantimentとCoinglassのデータでは、Swell 2025の数週間前に1億～10億XRPを保有するウォレット残高が6900万トークンから8240万トークンへ増加。一方、長期保有者の利益確定売りは2024年8月の1日3800万ドルから10月末には1日2億6000万ドルへ拡大したが、クジラの流入はプラスに転じ、2025年10月31日には純流入が約400万ドルに達する積み増しも観測された。

歴史的に、このような大口蓄積は供給が新たな手（機関投資家や投機筋）へ移るサインであり、しばしばXRP価格の上昇に先行する。

XRP価格のテクニカル分析：Swell 2025後の到達点は？

2025年11月初旬時点でXRPの価格は2.41ドル（高値2.54ドル）。週足チャートでは1.39ドルから反発し、100週指数移動平均線の上方を維持しつつ強気のハンマーを形成。主要なMurrey Math Linesのピボットである2.34ドルも上抜けている。

短期テクニカルの見通し：

• サポート：2.34ドル（ピボット）、2.00ドル（主要サポート）

• 直近レジスタンス：2.80ドル

• 上値メインターゲット：3.125ドル（Murrey Math Linesレジスタンス）。ETF主導の資金流入が実現すれば、5.00ドル近辺までの上振れも視野。

規制やETFに関するポジティブなニュースがSwell 2025前後で出れば、3.10～3.12ドル帯への上昇とその後の強気継続が期待される。逆に目玉発表が不発なら2.00ドル割れまで押す可能性もあるが、その後に上昇基調を取り戻す展開も想定される。

結論

Ripple Swell Conference 2025は、Ripple、XRP Ledger、そしてXRP市場にとって重要な転機となる。政策当局者、機関金融、仮想通貨リーダーが一堂に会することで、規制、ETF、採用に関する実質的な発表への期待が高まる。歴史的に見ても、Ripple Swell ConferenceはXRP価格のボラティリティと長期トレンドを左右してきた。クジラのオンチェーン蓄積、強気のテクニカル背景、差し迫るETF判断が重なり、今後数カ月はXRPの価格発見にとって非常に重要な局面となり得る。

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