トランプ大統領：米国は7月9日までに新たな関税率を設定するため、早ければ金曜日にも各国に書簡を送り始める

トランプ政権は貿易相手国に対し、一方的な関税率通知を送付する準備を進めており、これは貿易政策における新たな厳しい局面を示すものである。この措置は7月9日の交渉期限前に実施され、未だ合意に至っていない国々に直接的な圧力をかけることになる。

7月3日、環球時報は、欧州委員会のフォンデアライエン委員長が、EUは7月9日までに合意に達することを目指していると述べたと報じた。関税問題について、EUは「米国と原則的な合意に達する用意がある」としている。しかし、交渉が決裂した場合、EUは欧州経済を守るために断固とした対抗措置を取るとしている。

同日、報道によると、トランプ米大統領は、7月9日の交渉期限前に関税率を一方的に設定するため、早ければ金曜日にも貿易相手国に書簡を送る可能性があると述べた。トランプ氏は記者団に対し、次のように述べた。

おそらく明日から、おそらく1日10通ほど、米国とのビジネスにはどれくらいの費用がかかるかを知らせる手紙を各国に送ることになるだろう。

トランプ大統領はまた、書簡を送る方が交渉を続けるよりも「はるかに簡単」だと述べ、関税率を一方的に設定することを望んでいることを示唆した。ベンソン財務長官はテレビのインタビューで、期限を延長するかどうかの決定はトランプ大統領次第だと述べた。

我々はトランプ氏の意向に従って行動し、相手側が誠意を持って交渉しているかどうかはトランプ氏が判断することになる。

アナリストらは、トランプ大統領の発言が貿易摩擦を著しく激化させ、米国政府との合意を目指して奔走していた貿易相手国にとって緊急性を増したと指摘した。

最後通牒が近づいている

米大統領は4月2日にいわゆる「相互」関税の引き上げを初めて発表したが、各国に交渉時間を与えるために90日間実施を一時停止し、その間10％の関税率が実施される。

米国は現在、英国およびベトナムとの協定を発表している。ウォール・ストリート・ジャーナルは、水曜日にベトナムとの協定が発表されたと報じており、ベトナムからの米国向け輸出品に20%の関税、通過貨物とみなされる品目には40%の関税が課せられる。ベトナムとの協定の関税率は、トランプ大統領が当初ベトナムに課した46%の関税率より低いものの、一般的な10%水準よりは高い。

ホワイトハウスは合意条件のリストや正式な発表をまだ発表しておらず、合意の詳細の多くは依然として不透明である。投資家は米越合意のニュースに好意的に反応し、ベトナムに工場を持つ米国メーカーの株価は水曜日に上昇した。

日本、韓国、欧州連合（EU）といった主要貿易相手国は、依然として合意の最終化に向けて作業を進めている。トランプ大統領はインドとの合意成立には楽観的な見方を示したものの、日本との合意の見通しについては厳しい見方を示した。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、トランプ大統領が日本を困難な交渉相手と呼び、自動車輸出割当制限を含むより厳しい懲罰措置を課すと警告したと報じた。また、トランプ大統領は日本製品に30～35%の関税を課す可能性もあると述べた。