スタンダードチャータードがコインテレグラフに共有した最新レポートによると、企業はビットコインよりも速いペースでイーサ（ETH）を購入しており、世界第2位の仮想通貨が10周年を迎える中、機関投資家の関心が移行しつつあることを示している。
同行は火曜日のリサーチレポートで、企業向けの仮想通貨トレジャリー企業が6月初めからイーサリアムの供給量の1％を買い集めたと指摘した。
同期間において、イーサリアムに特化したトレジャリー企業は、ビットコイン（BTC）を対象としたトレジャリー企業の2倍の投資ペースを維持しており、ETHがビットコインの値動きを上回る要因となったとレポートは述べている。
レポートは、ETHの最近の価格上昇の一因としてこの蓄積傾向と現物イーサETFの好調なパフォーマンスを挙げ、次のように記している。
「こうした企業による買いと、過去最高の成績を記録したETH ETFの存在が、確かにこれらの上昇を後押しした。」
スタンダードチャータードは、資金流入が続けばETHは年末予想の4,000ドルを上回る可能性があると付け加えた。
コインテレグラフのデータによると、企業や米国の現物イーサETFによる蓄積が進んでいるにもかかわらず、ETHの価格は2021年11月に記録した史上最高値4,890ドルをなお21％以上下回っている。
企業によるETH保有は10％に達する可能性
スタンダードチャータードは、規制上のアービトラージの観点から、イーサリアム特化型のトレジャリー企業にはビットコイントレジャリー企業よりも成長余地があると指摘する。
レポートでは次のように述べている。「イーサリアムのトレジャリー企業は、ステーキング報酬と分散型金融（DeFi）のレバレッジ機会を活用できるが、米国のイーサリアムETFは現状それができない。」
さらに次のように付け加えている。
「最終的に彼らは全ETHの10％を保有することになるかもしれない。これは現在の保有量から10倍の増加となる。」
ビットコインの上場マイニング企業であるビットマイン・イマージョン・テックは、現在最も多くETHを保有するトレジャリー企業であり、62万5,000ETH（流通供給量の0.52％）を保有していると、同社は火曜日、10億ドル規模の自社株買いプログラムの一環として発表した。
同社は以前、ETH供給量の最大5％を取得する計画を発表しており、それにはさらに600万ETHを追加取得する必要があるとスタンダードチャータードは指摘している。
ナスダック上場のシャープリンクは、43万8,190ETHを保有する第2位の企業であり、7月21日から27日の間に総額2億9,000万ドル分のETHを平均価格3,756ドルで取得したと火曜日に発表した。
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