ある仮想通貨投資家が分散型取引所でのイーサ取引により、12万5,000ドルの元手を数百万ドルの利益に変えた。直近の上昇後にクジラ（大口投資家）が利益確定に動くなかでのことだった。
この投資家は、わずか4カ月で初期投資の12万5,000ドルをピーク時には4,300万ドル超に増やしたが、直近の市場下落で保有するイーサ（ETH）のロングポジションに影響が及んだ。
それでもこの投資家は月曜日に全ポジションを決済し、686万ドルの純利益を確定した。投資額の55倍という驚異的なリターンを得たことになる。ブロックチェーン分析プラットフォームのLookonchainが 伝えた 。
Lookonchainが日曜日にXに 投稿したところによると 、この投資家は初期資金の12万5,000ドルを分散型取引所Hyperliquidに入金し、得た利益をすべてETHのロングポジションに再投資することで利益を複利的に拡大し、最終的には3億300万ドル規模のポジションを築いたという。
クジラと呼ばれる大口投資家の取引パターンは、短期的な市場動向を占う指標としてトレーダーに注視されている。これらの投資家は相場を動かしうる巨額の資金を保有しているためだ。
クジラの動きとETFフロー
先週末にかけて、米国のイーサ現物ETFは金曜日に5,900万ドルの流出超となり、8営業日連続の資金流入が途絶えた。ファーサイド・インベスターズのデータで明らかになった。
金曜日のETF流出後、イーサクジラの多くは8月休暇期の残りで調整が入る可能性を見越し、利益確定を始めている。
ナンセンが追跡する上位100アドレスの一つ「0x806」は、月曜日に970万ドル超のイーサを売却した。この24時間で2番目に大きな売却となった。
同じく上位100の一つである「0x34f」も129万ドル相当のイーサを売却し、他にも多数のクジラが数百万ドル規模の売却を行った。
ビットゲットのチーフアナリスト、ライアン・リー氏は「イーサリアムの力強い上昇は利益確定を誘発しており、直近の上値余地を制限する一方で、持ち合い局面を迎える可能性がある」と分析する。
リー氏はコインテレグラフに対し、ビットコイン（BTC）とイーサは「市場環境における高いレバレッジを示す未決済建玉の増加により、投資家心理の変化によって急激な値動きにさらされやすい」と述べた。
さらに米連邦準備制度理事会（FRB）のタカ派的な姿勢や利下げ見通しの遅れは依然として仮想通貨市場の主な推進要因であり、投資家は警戒すべきだと付け加えた。
CMEグループのFedWatchツールの最新推計によれば、市場は9月17日の次回米連邦公開市場委員会（FOMC）でFRBが金利を据え置く確率を82％と見込んでいる。
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