YZi Labsがグローバル決済プロトコルBPNの5,000万ドル資金調達ラウンドを主導

YZi LabsはBetter Payment Networkへの5,000万ドルの投資を主導し、ステーブルコインを中心としたプログラム可能なグローバル決済レイヤーの構築計画を支援しています。

この動きは、2025年におけるYZi Labsの最大規模の単独投資の一つであり、現実世界のブロックチェーンインフラ構築への注力を強調しています。

YZi Labsが10月16日に発表したところによると、この資金調達はBPNがBNB（BNB）Chain上でマルチステーブルコインインフラと流動性システムを拡大し、より迅速かつ低コストなクロスボーダー決済を実現するのに役立つとのことです。

ステーブルコインによるグローバル決済レールの構築

BPNのプラットフォームは、複数の法域にまたがる法定通貨担保型ステーブルコインのリアルタイイムでのミンティング、スワップ、決済を可能にします。このシステムの目標は、分散型金融と中央集権型金融の特徴を組み合わせることで、手数料を90%以上削減し、クロスボーダー決済の所要時間を数日から数時間に短縮することです。

同ネットワークはすでに、ブラジルのBBRL、ナイジェリアのcNGN、メキシコのMEXAS、ヨーロッパのEURIなど、いくつかの地域ステーブルコインをサポートしており、企業が迅速かつ低コストで資金を移動できるよう支援しています。

BPNのCeFiレイヤーは認可を受けた機関や企業向けに提供されており、今年後半にローンチ予定のDeFiレイヤーでは、ユーザーが許可不要な環境で取引や流動性ファーミングを行えるようになります。

YZi Labsは、この投資によりBPNがステーブルコイン回廊のための流動性プールを構築し、地域間で効率的な為替レートを維持するマーケットメイキングシステムを構築できるよう支援すると述べています。

BNB Chainの決済エコシステムの拡大

この投資は、BNB Chainエコシステムにおける実用的なアプリケーションの強化というYZi Labsの戦略に沿ったものです。BPNのアプローチは、ステーブルコインをグローバル商取引の中核的な決済レイヤーとして位置づけ、クロスボーダー決済のためのコンプライアンス対応かつプログラム可能なフレームワークを提供します。

2026年初頭までに、BPNはアジア、アフリカ、ラテンアメリカから最大20の地域ステーブルコインを組み込む予定です。プロジェクト創設者のRica Fu氏は、「ステーブルコインが信頼と決済のユニバーサルスタンダードとなるシステムを構築し、金融機関と加盟店を共通のデジタル標準で結びつけることが目標だ」と述べています。

100億ドル超の資産を運用するYZi Labsは、2025年に最も積極的な投資家の一つであり、暗号インフラと現実世界の金融を結びつける取り組みを支援しています。10月初旬には、初期段階プロジェクト向けに10億ドル規模のBNB Builder Fundを立ち上げ、数日後にはChina Renaissanceと共に6億ドル規模のBNB特化型投資ビークルの開発に参加しました。